
1月2日、自宅からの富士山
明けましておめでとうございます。
本年も、イメージングソリューションズ並びに「非ITブログ」を宜しくお願いいたします。
ジンバルサポート
久しぶりのブログ投稿です。新年の話題としては?なのですが、そこは「非ITブログ」。昨年の趣味の報告です。
F君にソソノカされて、旋盤、フライスの練習をかねてジンバルサポートを作ってみました。ジンバルサポートとは撮影用の器材で、動く物の撮影に使用される三脚の雲台の様な物です。カメラに長い望遠レンズをつけると、重心が前に寄るため操作性が悪くなります。これをさけるためにレンズを含めた重心を回転部分の支点に合わせることで自由にカメラを振ることが出来ます。市販の物は色々な構造があるようですが、取り敢えず作りやすさを優先して作ってみました。(図面?そんな物はありません。現物合わせで行きます。
以下は、その製作工程。
最初は材料の切り出しです。
軽量化のため10mm厚のアルミの平板を中心に加工します。

青い所はケガキ用の青ニスが残っています。

スイングシャフトの製作
強度を考慮して、フランジとシャフトは一体構造。20mmの鋼材から、フランジ部分を残して、8mmのシャフトを削りだします。8mmにしたのは手持ちのベアリングに合わせたのですが、後々これが後悔の原因に…

フランジ取付け用ネジ穴の加工。120度間隔で正確に開けます。
シャフトをくわえているのはロータリーテーブル。こんな物が無いと、正確な穴あけは出来ません。「腕より道具」です。

半円形の加工も出来ます。
軸受け上部の半円形加工も、ロータリーテーブルとフライス盤で正確に削れます。

スイング部分の完成です。
ハンマートーンの塗装をして一応完成。写真には見えませんが、左右のシャフトはベアリングで受けているので、軽く動きます。スイングのロックには自転車のブレーキを使用しています。[SHIMANO]のロゴがご愛嬌です。
とマア、試作は終わりF君にテストをしてもらいましたが、ヤッパリ回転機構も必要だとのこと。改造にかかります。
結構な重量(おそらくカメラとレンズで5Kgは超える)を支えて振り回すので構造に注意を払います。結局軸受けにはスラストベアリングを使用することにし、下の写真の様な部品を作りました。

回転部分の部品
三脚取り付けのプレート(右下の長方形)は厚さ10mmの磨き鋼板その他はアルミで製作。右上の白いジュラコン製の部品はブレーキパッド用のブッシュで、レバーでシャフトを押し付けて固定されます。レバーハンドルの下のドーナツ型の部品がスラストベアリングで、垂直方向の加重を支えます。
全体を組上げたのが以下の写真。

完成図
カメラを取り付けたのが、以下の写真です。

なんと言ってもレンズがデカ過ぎる!
全ての回転部分にはベアリングを使用しているため、軽く動きます。
F君に評価してもらうと、動かして撮影する限りは問題ないが、固定するためにロックした場合、ガタが残るとのこと。
全体的な、剛性の強化とブレーキ機構の検討が今後の課題です。特にブレーキ機構は中間の適度なフリクッションと、確実なロックを両立させ無いと行けないため難しい問題です。剛性の方は重さを我慢してもらえばどうにでもなるのですがねぇF君。
旋盤買って何作るの?と言われ続けてきました私の一坪鉄工所ですが、実用品をなんとか作ることが出来ました。
今年も精進したいと思います。