2010 年 5 月 のアーカイブ

ドラムス担当のコゲラちゃんです

2010 年 5 月 28 日 金曜日

コゲラ(小啄木鳥)という小鳥がいる。コゲラは日本のキツツキ類の中でも一番小さく、都市公園や街路樹などにも現れたりするごく身近な野鳥だ。
早朝庭に2羽のコゲラがやってくるようになった。餌獲りではなく、わざわざ我家に木を叩きに来る。
キツツキ類は仲間とのコミュニケーションや自己主張する手段として、他の鳥が行うような「さえずり(囀り)」のかわりに、枯れ木などを叩いて大きな音を出す「ドラミング」という行為を行う。
我家にはそんな枯れ木は無いが、どういう訳だか植木を支えている竹竿を気に入ってしまったらしい。
この音で目覚めてしまうことが多く、眠い目をこすりながらも、その模様をビデオに収めることができた。(この動画の再生にはFlashPlayer最新版がヒツヨウデスが、IE6で最新版が入っているにも関わらず、この下に[Get The Latest Flash Player]と出ている場合このページを再読み込みすると再生できることがアリマス.)

「コゲラのドラミングです」と動画サイトに投稿されているものの中には、餌獲りで単に木をコツコツとつついてるだけのものもあるが、そうではなく、これがドラミングだ。

この小さい体のどこからこんなパワーが生まれるのか、脳震盪(のうしんとう)を起こさんばかりに、激しく嘴を打ち付けている様子が見てとれる。やはり疲れることもあるらしく、ぼーっと休憩している姿も見かける。頑張りすぎて本当に脳震盪を起こしてるのかもしれない。

だから空洞の竹竿は、打てばとてもよく響くうってつけの素材で、少ない負担で最大の効果があることを、このコゲラたちは学習したのだろう。
よりにもよって一番気持ちよく眠っている朝5時頃に、2羽でこれをするだから、野鳥に興味が無い者にとってはたまらないだろうが、私は楽しみである。特にもう一羽の合の手が入るところが可笑しい。

何回ぐらい打ちつけているのだろうか?動画では分からないので、音声トラックを切り出し、波形編集ソフトウェアで見てみた。
1スパンを切り出したのが次の波形図。デジカメ内臓マイクにしては良く録れたほうだ。

1Span

「トゥルルル……」1回が0.3秒ほどのデュレーションで、そこに8~9回の大きなピークが見られる。1打目が最も強く、それ以降徐々に減衰してゆくのが波形から分かる。本当にドラムの波形のようだ。複数箇所サンプリングで調べたが、このパターンは共通していた。

そして、その1打のサイクルを計測してみると(↓の選択範囲)、約0.03873秒だった。

1サイクル

もしこのペースで1秒間打ち続けたとすると、25.8 BPS(Beats Per Second)となり、高橋名人びっくりの高速連打ということだ。普通のビデオのフレームレートでは見えないのは、こういうことなのだ。

コゲラの個体、季節、気分、発信内容などによって、これが違ってくるのかもしれない。これでコゲラが何を表現しているのか分かったら楽しいだろうなぁ。

結局 かわせみ

2010 年 5 月 26 日 水曜日

久々に都市公園に繰り出した。

今日はこれしか撮れなかった。

エナガのお子様

エナガのお子様

平地のこの時期は小鳥はあまり芳しくないが、カワセミには間違いなく遭遇できる。田舎のカワセミと違って公園のカワセミは人に慣れている。

ベンチで休憩し、初対面の方といろいろ話をしていたら……。ここにとまるとは思いもよらなかった。

カワセミ(♂)

カワセミ(♂) 下嘴先端が欠けてしまっている

ここの池もカワセミが有名で、30台ぐらいの砲列ができていた。それにしてもカワセミごとき(と言っては失礼だろうが)でこのフィーバーはいかがなものだろう。その光景に圧倒され撮影する気が無くなってしまったので、誰もいない水場に退避した。
するとしばらくして、おなじみの鳴き声が近づいてきて雌のカワセミが近くにやってきた。いまは子育ての真最中なので、雄と子守を交代してここに休憩にやってきたのだろう。これは下嘴が赤いのでメスである。繁殖期はいっそう赤いようだ。

カワセミ(♀)

カワセミ(♀)

水浴びやら、餌獲りやら30分ほどで飛び去ったので、こちらも撤収を始めたら、鳴き声とともに今度は雄のカワセミがやってきた。

カワセミ(♂)

カワセミ(♂)

上の2つの写真はほとんど同じ位置と光線なので、雌雄の比較が出来る。カワセミは雌雄ほぼ同色と言われるが、雄のほうが頭や羽のブルーがより鮮やかなのだ。小魚を獲って、そのまま咥えて巣に運んで行った。
日陰なので、誰に気づかれることも無く、じっくり観察できたのはありがたい。

もうじき子供が巣立ちすると、きっとこの池に家族でやってくるはずだ。そうなるといっそう砲列が増えるのは間違いないだろう。このような環境を縄張りに選んだのだから、仕方ないよな。

不思議景色

2010 年 5 月 17 日 月曜日

夏といえば赤外写真。
赤外フィルム(モノクローム)をご存知だろうか?不可視である近赤外域の波長を可視化するフイルムである。
実例を見るのが早い。このように(↓)、懐かしくも幻想的で気の遠くなりそうな風景表現ができる。

Canal

Canal, early summer

モノクロ赤外フィルムのメジャーなものとしては、KodakのHIEやKonicaの赤外750があり、かつては量販店で購入できたものであるが、残念ながら現在は生産されていない。現在再びいくつか選択肢があるようだが、とても高価であったり、国内取り扱いが無いために海外通販などを行なったりと、非常に厄介である。カラーフィルムでさえ需要が少ない現在、無くなって当然のモノではあるのだが......残念である。

4年ほど前になるか、かつて自家現像などをしていた時代を思い出して、赤外写真が無性に撮りたくなった。フィルムを探したのだが、そのときはすでに見つからなかった。無いとなると、なおさら撮りたくなるものである。
デジカメはどうなのだろうか?デジタルカメラの撮像素子は近赤外にも反応するが、一般撮影の場合赤外は有害光だから、それを除去すべくIR(Infra-red=赤外)カットフィルターが撮像素子前に装着されている。これが取り外せる機種なら良いわけだが、一部を除き固定機種がほとんどだ。自分で取りはずしてしまう改造派もいるが、「現状復帰」出来るのが望ましく、なにより美しい。
ところで、携帯電話のカメラやローコストのデジタルカメラでは、このIRフィルターの効き具合が弱かったり、そもそも省略されているものもあると聞く。本当だろうか?
ダメ元で手持ちのデジタルカメラ何台かで試したところ、なんと、無改造でもそれらしく写るものがあった。いわゆるエントリー機と呼ばれる機種である。赤外撮影の適正条件として、マニュアル露出が出来ること、マニュアルでピント合わせが出来ること、感度を上げてもさほど画像が荒れないこと、などが挙げられるが、いずれの条件も満たした貴重な存在である。それ以来、このカメラは赤外効果専用機として大事に使っている。その他の機種では露光時間が数十秒かかってしまうために、実用には即さない。

Canal, early summer

Canal, early summer

Cycling road

Cycling road

カメラ無改造のこの方式では、可視光カットフィルター(※)を別途レンズに装着する。可視光をほとんどカットしてしまうので、当然ファインダーは真っ暗で何も見えない。可視光を想定して設計された露出計はあてにできない。オートフォーカスは効くが役に立たない。赤外は可視光よりも遠くに焦点を結ぶので、前ピン修正する。ただし赤外指標もあてにならないので、何もかも実写で検証する。(最近のレンズは赤外指標なんか付いていないのでは?)

ここまでをまとめると、
※フィルターは赤外効果と手持ち撮影限界のバランスを考えてSC74を使った。
※ノーファインダー&手持ち撮影なので超ワイドレンズを使う。できれば絞り込む。
※ピントを手前に合わせる。このレンズは50cm目盛りで∞が出た。ただしレンズにより違う。
※実はこのカメラ、赤外でも露出計がそれなりに正確。
撮影後すぐに画面で確認出来るから、失敗したら撮り直せば良い。暗室要らず。なんという便利な時代か!


普通に撮った写真と比較する

■カラー写真

カラー

カラー

普通のカラー写真

■モノクロモード

モノクローム

モノクローム

面白くもなんともない

■可視光カット+カラーモード

赤外効果(カラー)

赤外効果(カラー)

SC74フィルターを装着しカラーモードで撮影すると、このように画面が赤くなる。可視光を完全にカットできていないのと、フィルターの着色と思われるが、我々の「赤外線」に対するイメージをまったく裏切らない色だ。

■可視光カット+モノクロモード

赤外効果

赤外効果

普通のモノクロに較べて、木の暗い影の部分が明るく、幹や枝までよく見える。
こんなに赤外に感じるカメラは普通の撮影でも問題になるのではと思うが、可視光に対して無視できるほどのレベルと判断されたのであろう。しかしこのカメラ通常撮影ではなんとなく赤く写るような気がしている。これがエントリーモデルたる所以だろうが、コストパフォーマンスは最高だ。

赤外写真には以下のような特徴がある。

  • 青空が濃くなる
  • 木々や草の緑が雪景色のように真白く描写される
  • あまりシャープには写らない。その滲み具合が幻想的
  • 青空を落とすにはYやRフィルタでも表現できるが、草木が明るく表現されるのは赤外ならではの効果である。これは葉緑素が赤外をよく反射するからだという。熱でやられないための防衛策だ。
    その他、黒い生地が白く写るのが面白い。これは特定の染料のせいだろう。(決して透けたりはしないので、勘違い無きよう)

    見えない光を写すという意外性が面白いので、人と少し違った表現をしたい方にはお勧めです。

    Greenfields(2010/05)

    2010 年 5 月 12 日 水曜日

    GWの野鳥まとめて(I)

    ■チョウゲンボウのホバリング

    チョウゲンボウ ホバリング

    チョウゲンボウ ホバリング

    風の強い日は遭遇率が高く、この個体は1時間も見ていると慣れて、表情が分かるほど近くまでやってくることがある。「なんだまたアンタか」と思っているに違いない。獲物は相変わらずオケラであった。


    ■コチドリ
    田植の季節になるとよく見かけるコチドリ。普段は警戒心が高いが、30分ほど身を潜めて待っていたら、徐々に近くまで寄ってきた。金色のアイリングと頭の模様が洒落ている。

    コチドリ

    コチドリ


    ■キジ
    この時期は一番行動が活発だ。あぜ道を歩いていたので、先回りして待ち伏せする。人間に近づきすぎてしまい、どうしようかと迷っているところ。よくある光景。

    キジ

    キジ


    ■カワセミ
    田舎のカワセミは警戒心が強い。子育ての最中、束の間の休息。

    カワセミ

    カワセミ


    ■オオヨシキリ
    5月の連休前後になると南からやってくる平地の夏鳥。今年も再来。この時期の葦原は超過密で、10mに一羽ほどの密度。遅れてやってくる雌を迎え入れるのに、なるべく条件の良い場所を確保すべく、日夜鳴き続けている。ギョギョシ…(行々子)の鳴き声を聞いたら二度と忘れないだろう。萱(ススキ)などのイネ科の植物の茎に巣を掛けるが、休耕田の萱とか葦は7月頃に(あと少しのところで)刈り取られてしまうことが多く、子育ての成功率は高くなさそうだ。

    オオヨシキリ

    オオヨシキリ

    オオヨシキリ

    オオヨシキリ